海水魚、珊瑚、イソギンチャク飼育に適したクーラーの選定

海水魚、珊瑚、イソギンチャクを飼育する上で、水槽の温度は常に25度を上回らないように維持させる必要があります。特に夏場の時期は、水温が25度を上回ってきますので、水槽用クーラーは必須のアイテムとなってきます。30cm水槽であれば、冷却ファンで対応できますが、45cm以上の水槽サイズの場合については、クーラーが必須になります。

クーラーにも様々な種類があり価格も高価であることから、少しでも価格が安いものを選択しがちになってしまいますが、「自分が飼育している水槽環境にあったクーラーを選択する」ことがまずは一番大切です。低スペックのクーラーを選択してしまった場合、一日中クーラーが稼働しっぱなしなんてことも発生してしまいます。



クーラーが稼働し始める時期

クーラーは、外気の温度が上昇し始める5月ぐらいから稼働し始めます。また冬場の時期も、部屋の暖房により水槽の温度が上がってクーラーが稼働する事もあります。

通年を通じて、水槽にはクーラーを接続しておくと安心ですが、クーラーをこれから購入しようと検討している人は、3月、4月ぐらいには購入しておいた方が安心です。

クーラーの設置場所について

クーラーは、設置場所の温度が36度を超えると冷却機能が動作しなくなってしまいます。周辺の気温が高いと、冷却能力も低下してしまいます。設置場所の温度を確認し、風通しがよい場所に設置することをおすすめします。特に室外設置する場合は、直射日光や雨等が直接当たらないようにしましょう。

適切な流量のポンプ選定について

クーラーに接続するポンプの流量が弱いと、水槽を十分に冷やすことができません。また逆に強すぎるポンプを選定してしまった場合は、水槽内が洗濯機の中のようになってしまいます。

クーラーを設置する場所、距離などを見越し、適切なポンプを選定する必要があります。選定するポンプは、設置場所などにより流量が変化する場合もあるので、失敗しないためにも専門店にご相談いただくのが一番適切かと思います。クーラーに接続するポンプとの間にボールバルブを接続することにより、流量の大きいポンプの水流を調整することも可能です。

ただし、あまりにもポンプからの流量をボールバルブで絞込過ぎてしまうと、ポンプ自体に負荷がかかってしまうため注意しましょう。

水槽用クーラーのメリット、デメリット

水温25度を維持するために必要なクーラーにも、メリットデメリットがあります。特にデメリットの部分については、これからクーラーを購入しようと検討している人は、デメリットをシッカリ把握しておいた方が良いです。

クーラーのメリット

  • 水槽の水温を25度に保ち、生体を安全に飼育することができる。

クーラーのデメリット

  • クーラーが稼働すると、クーラーから温風が出るため、室内に水槽用クーラーを設置すると夏場はクーラーの熱で部屋がかなり暑くなる。
  • クーラーが稼働すると、音がうるさい。
  • 夏場の暑い時期にクーラーが故障すると水槽の温度が急上昇し、水槽が崩壊する恐れがある。

デメリットの回避方法について

水槽用クーラーのデメリットの回避方法は以下の通りとなります。

クーラーの熱、音を回避する方法

クーラーを室内には置かず、クーラーの配管口を利用して、クーラーの本体を外に出してしまうのがおすすめです。

我が家の水槽用クーラーは、熱と音対策のため、外に設置しています

夏場の暑い時期に万が一クーラーが故障してしまった場合の回避方法

夏場の暑い時期にクーラーが故障してしまい水槽が冷えなくなってしまったら一大事ですよね。

この問題を回避するための方法は、クーラーを2台並列に水槽へ接続させることです。一台のクーラーは、水槽25度をキープするための水槽用クーラー。もう一台は、バックアップで水温が26度や27度など、水温が上昇しすぎた場合に稼働する様に温度設定を行っておけば、メインの水槽が故障してしまった場合に、バックアップクーラーが作動するので、急激な温度上昇を防ぎ、水槽内の生体を守ることが可能となります。

ただし、バックアップクーラーも故障してしまった場合は、早急に代替えクーラーを手配して交換する以外は回避方法がありません。

水槽用クーラーの選定方法について

クーラーの選定方法には、2種類あります。

あらかじめメーカーが推奨している水槽サイズにあったクーラーを選定する場合と、現在利用している水槽のサイズが規定外の場合などに、自ら水槽サイズにあったクーラーを選定するパターンになります。

自ら水槽容量を計算してクーラーを選定する場合

クーラーの選定は、「全水量+損失熱量」という計算式で算出されたリットル数が選定の基準になります。価格は高価になってしまいますが、算出されたリットル数に対して、ワンスペック上のクーラーを選定することができれば、安定した状態で水槽を一定の温度で保つことが可能です。ただし、上位機種になればなるほどW数は高くなりますので、ご自宅のブレーカーが許容範囲内なのか念のため気にかけておいた方が無難です。夏場に、水槽用クーラーが稼働している状態で、掃除機を稼働させたら、ブレーカーが飛んでしまい全ての水槽システムが停止してしまう…なんてことが発生してしまいます。

クーラー選定時の計算式の例を記載いたします。
以下は、クーラーを選定する際の計算式です。

クーラーを選定するためのリットル数の求め方=全水量+損失熱量

水槽容量を算出して対応する水槽用クーラーを選定する手順

1.水槽の全水量を計算する(全水量=水槽容積+濾過容積)

メイン水槽の容積と、オーバーフロー水槽の場合については、濾過槽の容積を足し算することで、水槽の全水量を求めることができます。


水槽 :(幅1200×奥450×高450)÷100=243リットル
濾過槽:(幅600×奥450×高450) ÷100=121.5リットル
全水量:243+121.5=364.5リットル

2.水槽の損失熱量を計算する

照明、ポンプ、殺菌灯など、水槽に設置している周辺機器のW数を足し算することで、水槽の損失熱量を求めることができます。


照明   :300W
循環ポンプ:30W
殺菌灯  :20W
損失熱量:300+30+20=350リットル

選定リットル数:714.5リットル

上記の計算例では、714.5リットルが許容できるクーラーが必要となることから、ゼンスイであれば、ZC-1000Eが必要となります。

【参考】主な機材の電力量

損失熱量を算出しやすいように、各機材の電力量を以下に参考情報として記します。

製品名 W数
メタハラ
興和システム スーパークール115 150W
興和システム スーパークール70 23W
エムズワン MT-250Dコーラルグロウ 285W
エムズワン ME-250Sコーラルグロウ 285W
エムズワン MT-150Sコーラルグロウ 168W
エムズワン ME-150コーラルグロウ 168W
ギーゼマン ナノ 168W
ギーゼマン インフィニティ HQI 150W T5 24W×2 HQI/168W T5/57W
ギーゼマン インフィニティ HQI 250W T5 24W×4 HQI/255W T5/114W
ギーゼマン インフィニティ HQI 250W×2 T5 54W×4 HQI/510W T5/240W
カミハタ ファンネル2 170W
カミハタ ファンネルラッキー 78.8W
LED
ボルクスジャパン GrassyLeDio XS071+ 8W
ボルクスジャパン GrassyLeDio RS073 19W
ボルクスジャパン GrassyLeDio RS122 21W
プロLEDライト Z typeR 1200 78W
プロLEDライト Z typeR 900 58W
プロLEDライト Z typeR 600 39W
プロLEDライト Z typeR 300 21.8W
プロLEDライト Z 900 20W
プロLEDライト Z 600 14W
プロLEDライト Z 300 6.3W
レーザーR420R 160W 160W
レーザーR420R 120W 120W
グランクリエイト 24W 24W
循環ポンプ
Aquarium Systems Newjet(ニュージェット) NJ2300N 43W
Aquarium Systems Newjet(ニュージェット) NJ3000N 50W
Waveline DC-4000 36W
Waveline DC-6000 72W
Waveline DC-12000 67-170W
エーハイム コンパクトポンプ 600 10W
エーハイム コンパクトポンプ 1000 22W
エーハイム コンパクトポンプ 2000 34W
サンソー PMD-421 55/75 W
サンソー PMD-581 70/110 W
サンソー PMD-1561 160/230 W
サンソー PMD-2571 430W
サンソー PMDS-1561 自給式タイプ 145/230 W
サンソー PMDS-641 自給式タイプ 115/160 W
ニュージェット NJ1700 41W
レイシー RMD-301 60/80W
レイシー RMD-401 90/130W
レイシー RMD-551 130/170W
レイシー RMD-701 210/300W
レイシー RMD-1001 245/365W
水陸両用ポンプ RSD-10A 10W
水陸両用ポンプ RSD-20A 25W
水陸両用ポンプ RSD-40A 65W
水陸両用ポンプ RSD-50A 70W

メーカーが規定している水槽サイズにあったクーラーを選定する

クーラーは、水槽サイズによって、対応するクーラーがあらかじめメーカー側で決まっています。規定サイズの水槽をご利用されている方は、以下の内容で、水槽用クーラーの選定ができます。

対応サイズよりも、ワンランク上のクーラーを選定するのが一番ベストではあります。

理由は、クーラーの対応容量が現状利用している水槽よりもワンランク上の場合の方が、クーラーの稼働時間が減り、水槽維持にかかる電気代を節約することができるためです。

30cm水槽の場合

30cm水槽に対応したクーラーは存在しないため、冷却ファンを選定する必要があります。冷却ファンには、いくつか種類があるのでお好みで選択できます。

以下の冷却ファンは、サーモスタットが内臓されているため、水温が25度以上となった場合に、自動でファンを作動させることができるおすすめ商品です。

水槽サイズが60cm以下の場合

水槽サイズが90cm以下の場合

水槽サイズが120cm以下の場合

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