連結オーバーフロー水槽とは?
連結オーバーフロー水槽とは、2台以上のオーバーフロー水槽を結合させて、拡張させたオーバーフロー水槽システムの事を言います。オーバーフロー水槽を連結させる事により、水槽の水量を増やしたり、水槽と水槽を分割させることができる事から、仲の悪い海水魚を分けて飼育したり、タツノオトシゴやカエルウオといった特殊な海水魚を分けて飼育できるといったメリットがあります。
目次
連結オーバーフロー水槽の図面
オーバーフロー水槽を連結させた簡単な図面イメージを描いてみました。
オーバーフロー水槽を連結させることによって、以下のようなメリットがあります。
- 水量を更に確保する事ができる。
- 水槽が区切られるので、相性の悪い海水魚を分けて飼育できる。
- オーバーフロー水槽を連結させれば、一台のオーバーフローとしてみなすことができるので、一つの濾過槽、クーラー、殺菌灯、プロテインスキマー、カルシウムリアクターを共有して利用することができる。
といったようなメリットがある反面、メンテナンス性が悪いといったデメリットもあります。実際に我が家の連結オーバーフロー水槽内で、カーリーが大量発生してしまった際には、駆除にとても手間がかかったという体験があります。
仲の悪い生体を分けて飼育できる連結オーバーフロー水槽
実際に連結オーバーフロー水槽で飼育していた時に撮影した自宅の水槽です。
60cm、90cmオーバーフロー水槽2台を連結
こちらは、60cm、90cmのオーバーフロー水槽を連結させた写真です。60cm水槽側では、珊瑚を突っついてしまうブルーフェイスなどのヤッコを飼育し、90cm水槽側では珊瑚とハナダイを飼育しています。
60cm、60cm、90cmオーバーフロー水槽3台を連結
こちらは、60cm、60cm、90cmオーバーフロー水槽3台を連結させていた時の写真です。左側の水槽では、アマモを飼育しながら、タツノオトシゴを飼育していました。
一番右側のオーバーフロー水槽は、60×60×60のキューブ型になっていて、水槽用クーラーを外に出して配置しています。
クーラーを外に出した場合、メインポンプの最高揚程が気になる点ですが、PMD-641B2Pを利用することで、十分対応することができました。
オーバーフロー水槽の映像
実際に飼育していた当時のオーバーフロー水槽の映像はこちらになります。
ここまでくると、生体を飼育しているというよりは、ショップと同じような環境を自宅に作っているようなイメージになります。
連結オーバーフロー水槽はメンテナンス性が悪い
今までより多くの生体を飼育したいと思い連結オーバーフロー水槽にしていたのですが、オーバーフロー水槽の連結はやめて、シンプルにオーバーフロー水槽は1200mm一本に変更しました。
変更した一番の理由は、3年前にこちらの記事、カーリー(セイタカイソギンチャク)が大量発生、大量駆除実施!をアップしたんですけれど、熱湯駆除を行ったつもりが水槽内のあらゆる場所に生息してしまったカーリーが、結局取り除くことができず、再び大量発生しました。
そのカーリーが駆除できなかった場所が、連結オーバーフロー水槽で、「オーバーフロー水槽」と「オーバーフロー水槽」をつなぐ配管部分です。
連結オーバーフロー水槽のメリット、デメリット
連結オーバーフロー水槽のメリット
- 水槽が分かれるので、本来一緒に飼育できない生体を分けて飼育することができます。例えばタツノオトシゴ用水槽とか、肉食系の海水魚の飼育などです。
- クーラー、プロテインスキーマ―、リアクターなど周辺器材を一つにまとめられコストをおさえられます。通常オーバーフロー水槽を2台設置し珊瑚を飼育しようとした場合、それぞれのオーバーフロー水槽に周辺器材が必要となりますが、連結オーバーフロー水槽にすることで水槽内がつながっていることで実質一台のオーバーフロー水槽と変わらなくなります。
連結オーバーフロー水槽のデメリット
連結オーバーフロー水槽のデメリットは、メンテナンス性が悪いという点です。配管が通常のオーバーフロー水槽よりも増えることになるため、配管部分に汚れがたまったり、地震によって配管が外れ、オーバーフロー水槽内の海水が外にあふれ出すといった危険性もあります。
実際に我が家の連結オーバーフロー水槽で起こった問題としては、オーバーフロー水槽とオーバーフロー水槽を結合する部分に、大量のカーリーが発生し、駆除がものすごく大変でした。
カーリー(セイタカイソギンチャク)の駆除はとても大変
カーリーは、水槽内のどこにでも発生します。私が今までカーリーを発見した場所を記載すると以下の通りです。
- メイン水槽内
- 濾過槽内
- ウールマットボックスの中
- ドライボールの小さな隙間
- 配管の中
照明の光がまったく届かない場所でもカーリー(セイタカイソギンチャク)は発生して大量繁殖します。特に流れが緩やかになる場所には発生しやすいです。
オーバーフロー水槽を維持するにあたり、一番気にしないといけないのは、メンテナンス性だと改めて痛感し、連結オーバーフロー水槽はやめました。もう二度と連結オーバーフロー水槽にはしません。
大量発生したカーリーを大量駆除している様子は以下のページにアップしております。
関連記事:カーリー(セイタカイソギンチャク)が大量発生、大量駆除実施!
「連結オーバーフロー水槽とは?」についてのご紹介は、以上となります。次に「連オーバーフロー水槽自作用配管パーツと工具」についてご紹介いたします。
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