上部濾過水槽とは?

上部濾過水槽の特徴

上部濾過水槽の特徴

上部濾過水槽とは、水槽上部に配置したポンプで汚れたメイン水槽内の水を吸い上げ(赤い矢印)、上部に設置した濾過槽内を水が通過することで水槽内の汚れを取り除き、濾過された水(青い矢印)が再びメイン水槽内に戻る循環を行う水槽システムです。

上部濾過水槽のメリット、デメリット

メリット

最もポピュラーな濾過システムです。濾過層が上部に設置してあるため、メンテナンスが容易です。私が2000年に海水魚飼育をはじめた時は、この上部濾過水槽からスタートしました。しかし、珊瑚やイソギンチャクを飼育する場合には、ある程度の照明(光量)が必要となります。

デメリット

上部濾過水槽の場合、水槽の上部を濾過槽が遮ってしまうため飼育できる生体に限りが出てきてしまいます。上部濾過槽水槽では、蛍光灯がセットになっていることがほとんどですが、水槽セットの蛍光灯を取り外して、他の照明に変更したとしても濾過槽部分が照明の影になってしまい、水槽全体に光が行き届かなくなってしまいます。特に上部濾過槽でメタハラを取り付け、濾過槽などにメタハラが触れたりなどした場合には、濾過槽が溶けて大変なことになってしまいます。以下の生体以外を飼育する場合には、上部濾過水槽は適しません。

上部濾過水槽で飼育できる生体

上部濾過水槽では、イソギンチャクの飼育も可能です。私は過去、ハマクマノミとタマイタダキイソギンチャクを上部濾過水槽で年単位で飼育していた経験があります。ただし、外掛け式フィルターよりは上部フィルターの方が濾過効率はよいですが、濾過能力には限界があるので、水槽内への生体の入れすぎには気を付けた方が無難です。45センチサイズ水槽であれば、イソギンチャク一匹、海水魚は2匹ぐらいが安定して飼育できるレベルだと思います。また定期的な水替えも必要となります。

上部濾過水槽で飼育できる可能性がある生体

  • 海水魚
  • 陰日性サンゴ
  • 蛍光灯でも飼育できるイソギンチャク(サンゴイソギンチャク、タマイタダキイソギンチャク)
  • エビ、カニ、ヤドカリ類

蛍光灯でも飼育できるイソギンチャクとして、サンゴイソギンチャク、タマイタダキイソギンチャクを記載しましたが、蛍光灯よりも光量があるメタハラを利用した方が状態よく飼育が可能です。

海水魚珊瑚イソギンチャクの飼育方法については、以下のページにまとめています。

上部濾過水槽のご紹介は以上となります。次に外掛式濾過水槽についてご紹介いたします。

関連記事:外掛式濾過水槽とは?

物理濾過は、上記でご紹介した水槽の濾過システムと、プロテインスキマーを組み合わせることによって、更に水槽内の汚れを綺麗に除去することができます。プロテインスキマーについては、以下のページでご紹介しています。

関連記事:プロテインスキマーの特徴、選定について



海水魚、珊瑚、イソギンチャク飼育の濾過について

海水魚珊瑚イソギンチャク飼育で必要不可欠な仕組みが濾過です。濾過には大きく分けて物理濾過生物濾過の2種類があります。オーバーフロー水槽外部濾過水槽外掛け式濾過水槽上部濾過水槽の各濾過槽は、物理濾過生物濾過の役割を果たしています。

関連記事:海水魚、珊瑚、イソギンチャク飼育の濾過について

マリンアクアリウム飼育方法

海水魚珊瑚ソフトコーラルハードコーラル)、イソギンチャクマリンプランツ(海藻、海草)の飼育方法について、以下のページでそれぞれまとめています。

イソギンチャク

イソギンチャクの飼育

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マリンプランツ(海藻、海草)

マリンプランツの飼育

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マリンアクアリウム飼育機材

海水魚珊瑚ソフトコーラルハードコーラル)、イソギンチャクマリンプランツ(海藻、海草)の飼育に必要な機材や用品などについて、以下のページでそれぞれまとめています。