生物濾過とは?
生物濾過とは、バクテリアの力を利用して、物理濾過で除去しきれなかった汚れを除去するための仕組みです。ウールマットやプロテインスキマーなどを利用した物理濾過では全て除去できない。もしくは、プロテインスキマーの浄化能力が低くて、有機物(タンパク質、炭水化物、脂質など)が除去できずに、水槽内にどんどん蓄積していくと、除去しきれなかった有機物(タンパク質、炭水化物、脂質など)は、やがて水槽内で、生体たちにとって有害となるアンモニアへと変化し、その後亜硝酸へと変化していきます。
有害物質であるアンモニアや亜硝酸は、水槽の水替えを行わない限り除去する事ができません。
しかし、水槽内にバクテリアを発生させて生物濾過を行うことにより、プロテインスキマーで除去しきれなかった有機物(タンパク質、炭水化物、脂質など)が、有害物質であるアンモニア、亜硝酸に変化した後に、リフジウム水槽内で発生する微生物の力を利用して、生体に比較的無害な硝酸塩へと変化させ、水槽内を健全な状態に保つ事ができるのです。
整理すると以下のような事が言えます。
- 水槽内で発生する糞や死骸などの物質を除去する装置がプロテインスキマー。
- プロテインスキマーで除去しきれなかった有機物は、有害なアンモニア、亜硝酸へと変化。
- 有害なアンモニア、亜硝酸を比較的健全な、硝酸塩へと変化させる事ができる仕組みが生物濾過であり、生物濾過を実現させる方法には、以下4つの方法がある。
っということです。
よく生物濾過の仕組みがいろいろ書かれているのをご覧になられた方が多いと思いますが、ライブサンドやライブロックのお話でもおなじみの内容でもあるので、上記内容ももう少し詳しく仕組みをシンプルな構成で書くと以下のような内容となります。
目次
生物濾過のサイクル
好気性バクテリアの作用・役割
嫌気性バクテリアの作用・役割
好気性バクテリアの働きによって、水槽内に硝酸塩(NO3-)が蓄積されます。上記では、水替えで排除っと記載したのですが、嫌気性バクテリアがいると硝酸塩(NO3-)を窒素ガスに変化させて、大気中に放出してくれます。
これが、生物濾過のサイクルで、好気性バクテリアと嫌気性バクテリアの循環が出来あがると、水替え不要の水槽ができあがるともされています。
生物濾過を実現するために必要なもの
水槽内で生物濾過を実現するために必要な代表的なアイテムは、ライブロック、ライブサンド、リフジウムの3つになります。それぞれの詳細について、以下のページでご紹介しています。
生物濾過のご紹介は以上となります。生物濾過と並んで、水槽内の汚れなどの不要物を除去するための物理濾過について、以下のページでご紹介いたします。
海水魚、珊瑚、イソギンチャク飼育の濾過について
海水魚、珊瑚、イソギンチャク飼育で必要不可欠な仕組みが濾過です。濾過には大きく分けて物理濾過と生物濾過の2種類があります。オーバーフロー水槽、外部濾過水槽、外掛け式濾過水槽、上部濾過水槽の各濾過槽は、物理濾過と生物濾過の役割を果たしています。
マリンアクアリウム飼育方法
海水魚、珊瑚(ソフトコーラル、ハードコーラル)、イソギンチャク、マリンプランツ(海藻、海草)の飼育方法について、以下のページでそれぞれまとめています。
マリンアクアリウム飼育機材
海水魚、珊瑚(ソフトコーラル、ハードコーラル)、イソギンチャク、マリンプランツ(海藻、海草)の飼育に必要な機材や用品などについて、以下のページでそれぞれまとめています。