オーバーフロー水槽の特徴、選定について
オーバーフロー水槽は、海水魚、珊瑚、イソギンチャクの観賞用水槽としてはもちろんの事、自らDIYとして好みの形状に組み立てる事ができるという点も、とても魅力の一つです。生き物好き、モノづくり好きは、ワクワクする水槽です。
目次
オーバーフロー水槽とは
オーバーフロー水槽とは、濾過槽内で浄化された水がポンプによってメイン水槽に持ち上げられ(青い矢印)、溢れたメイン水槽内の水が、フロー管を伝わり濾過槽に落ちる(赤い矢印)水槽システムの事をオーバーフロー水槽と呼びます。オーバーフロー水槽は、メイン水槽と濾過水槽を分けて管理するシステムのため、水量を多く蓄積することができるのが大きな特徴です。
オーバーフロー水槽が利用される場面
オーバーフロー水槽は、家庭のリビングルームや、理髪店や飲食店の待合場所などに設置されるオーバーフロー水槽です。主に鑑賞用を目的としているため、水槽を設置する部屋のインテリアにマッチするよう、おしゃれで綺麗なデザインのタイプがあります。
なぜオーバーフロー水槽なのか?
アクアリウム観賞を行うにあたり、水槽の濾過システムは主に以下3種類に分かれます。
- 上部濾過槽水槽
- 外部濾過槽水槽
- オーバーフロー水槽
海水魚や珊瑚、イソギンチャクを飼育する上で、大切になってくる事は濾過能力です。
水槽内では魚の死骸や、糞、餌の食べ残しなど、水槽内での汚れが発生します。濾過能力が低いと、これらの汚れが水槽内に蓄積してしまい、生体たちに有害な物質が蓄積し、水槽が維持できなくなってしまうといった事象が発生してしまいます。
上部濾過槽水槽、外部濾過槽水槽、オーバーフロー水槽この3種類の水槽のうち、最も濾過能力が高いとされる水槽がオーバーフロー水槽です。
オーバーフロー水槽の販売形態
オーバーフロー水槽は、大きく分けてインターネットなどで既製品を購入する販売形態のものと、水槽を設置するユーザからのオーダーに基づいて製造されるオーダーメイド型の2種類に分類されます。
オーバーフロー水槽の注文形態
オーバーフロー水槽の購入は、以下の2つのパターンがあります。
- インターネット通販を通じて購入するパターン。
- アクアリウムショップや水槽専門店を通じて購入するパターン。
- 自らDIYとしてオリジナル制作する。
インターネット通販を通じて購入するパターン
インターネットから注文できるオーバーフロー水槽として最もおすすめなのが、チャームで扱うオーバーフロー水槽になります。価格も安く、サポート体制も整っています。チャームで取り扱っているオーバーフロー水槽は、チャーム独自で販売されているオーバーフロー水槽と、メーカーで製造されたものを販売する2種類に分類されます。チャーム独自に販売しているオーバーフロー水槽の方が、価格が安い特徴があります。
オーダーメイド型の特注オーバーフロー水槽
オーダーメイド型の特注オーバーフロー水槽は、設置するご家庭や店舗、施設などからの要望によって設置を行う水槽です。一般のご家庭であれば、新築一戸建ての建築設計段階からオーバーフロー水槽の寸法、各種機材を配置するバックヤードの設計などを並行して実施していきます。
企業用でオーダーメイド型のオーバーフロー水槽を設置するパターンでは、歯科医院、飲食店、美容院、理髪店などの待合場所に設置される場合が多く、設置する場所にあったデザインや寸法など行った特注オーバーフロー水槽が設置される場合が多くあります。
設置要望にあわせたオーバーフロー水槽となるため、既製品のオーバーフロー水槽よりも値段が高額になってきますが、より要望にあったオーバーフロー水槽を設置する事が可能となります。
オーダーメイド型の特注オーバーフロー水槽は、アクアリウム専門店に相談を行います。
自らDIYとして製造するオーバーフロー水槽
オーバーフロー水槽を自作する人も数多くいます。製造に必要なガラス素材、アクリル素材は、楽天などで安くまとめて購入しています。オーバーフロー水槽専用の配管パーツも数多く販売されているので、日曜大工が得意な方はチャレンジしてみると面白いかもしれません。ただし、オーバーフロー水槽からの水漏れの危険性があるため、シッカリとしたものを製造するためには、それなりの知識と経験が必要となってきます。
オーバーフロー水槽のメリット・デメリット
海水魚、珊瑚飼育に適したオーバーフロー水槽。メリットもあれば、デメリットもあります。
オーバーフロー水槽のメリット
水量を多く確保できる
水量を多く確保できることから生体に負担をかけずに飼育ができます。これが一番のメリットです。
高さを利用して水槽のサイズアップ(水量のアップ)ができる
上部濾過水槽や、外部濾過水槽で水量を増やすという事は水槽のサイズをとにかく大きくする必要があります。水槽を大きくするということは、水槽の設置スペースをより多く確保しなくてはなりません。その点、オーバーフロー水槽の場合は、メイン水槽と濾過槽が分離していることから、水槽設置の高さは取るものの、設置スペースの幅は小さくさせることができます。
上部濾過や外部濾過の場合は、濾過用の水槽が存在しないため、水量を多く確保したい場合は、メイン水槽自体のサイズを大きく拡大させなくてはなりません。そのため、オーバーフロー水槽と比較して余計な設置スペースを確保する必要があります。
水槽上部のスペースを丸々確保することができる
上部濾過水槽であれば、上部に設置する濾過槽、外部濾過であればメイン水槽と接続するホースのつなぎ目などが水槽上部にどうしても現れてきてしまいます。
その点、オーバーフロー水槽は、水槽上部が丸々確保できることから、特に珊瑚やイソギンチャク飼育の場合、飼育に適した照明をスペースをフル活用して設置することが可能です。
オーバーフロー水槽を連結して拡張させることができる
オーバーフロー水槽は、連結させて水槽を拡張させることができます。よくアクアリウムショップの水槽は、一見沢山の水槽が並んでいるように見えますが、実は全てオーバーフロー水槽として一つにつながっているといった事がよくあります。
オーバーフロー水槽を連結させた簡単なイメージを描いてみました。
オーバーフロー水槽を連結させることによって、以下のようなメリットがあります。
- 水量を更に確保する事ができる。
- 水槽が区切られるので、相性の悪い海水魚を分けて飼育できる。
- オーバーフロー水槽を連結させれば、一台のオーバーフローとしてみなすことができるので、一つの濾過槽、クーラー、殺菌灯、プロテインスキマー、カルシウムリアクターを共有して利用することができる。
といったようなメリットがある反面、メンテナンス性が悪いといったデメリットもあります。
オーバーフロー水槽のデメリット
音がうるさい
オーバーフロー水槽は、メイン水槽と濾過槽が分離しているため空気との接触点が増えます。例えばメイン水槽からフロー管を通じて水が下に落下するポイントや、濾過槽に落下した水が、濾過槽に流れ出すポイントなどは海水と空気が触れ合うポイントとなるため、音が出やすくなります。音を減らす手段はあるものの、完全に音を消す事は不可能です。
初期費用がかかる
オーバーフロー水槽は、上部濾過水槽、外部濾過水槽と比較して値段が高いです。
維持費用がかかる
オーバーフロー水槽は、主に以下の電源を利用します。メインポンプ、水中ポンプ、殺菌灯、カルシウムリアクター(ポンプ)、プロテインスキマー(ポンプ)を利用する場合は、24時間稼働させることになるため、電気代がかかってきます。
- メインポンプ
- 水中ポンプ(パワーヘッド)
- 照明
- クーラー
- ヒーター
- 殺菌灯
- カルシウムリアクター(ポンプ)
- プロテインスキマー(ポンプ)
ただし、生体の維持は安定するので、生体を次から次へと購入する機会がは、減るかもしれません(我慢できずに買ってしまう時もあります…)。
万が一水漏れしたら損害賠償につながることも
水量がとっても多いために水槽が崩壊して水が溢れ出すと部屋が大変なことになります。特にマンションにお住まいの場合、下の階まで海水が浸って漏れてしまった場合などは、損害賠償責任を問われる事態にも陥ります。
設置時の配管が面倒
上部濾過槽や外部濾過槽の場合、特に大きな配管はありませんが、オーバーフロー水槽の場合、メイン水槽と濾過槽を配管でつなぎあわせなくてはなりません。配管をシッカリ設置しないと、水漏れにもつながってきます。
一度水槽を設置したら動かすのが大変
メイン水槽に濾過水槽。メイン水槽と濾過槽を接続する配管…オーバーフロー水槽の場合は、一度水槽設置を行うと重量も相当ありますので移動させるのが大変です。水が入っている場合は到底動かす事は不可能です。また、引っ越し時にオーバーフロー水槽を動かす場合は、配管を外して、引っ越し先で更に配管を接続しなおさなくてはならないため、かなりの重労働になります。
デメリットの回避方法について
音対策
オーバーフロー水槽で「音が気になる」という点は、避けては通れない問題です。「夫婦喧嘩がリビングに設置したオーバーフロー水槽の音に飛び火した。」なんて事を、知り合いのアクアリストに聞いた事もあります。
オーバーフロー水槽で特に音が気になるのは以下の2か所です。
- メイン水槽からフロー管を伝って水が落ちる場所
- フロー管からウールボックスに水が落ちる場所
メイン水槽からフロー管を伝って水が落ちる場所への対策
細い塩ビパイプを細かく輪切り上に切り、一箇所にスリットを入れます。以下のイメージです。
このパーツを複数個作り、メイン水槽からフロー管を伝って濾過槽に堕ちる箇所に設置します。音が小さくなる位置を調整しながら、以下のように設置していきます。
もう1点は、フロー管自体に蓋をしてしまう対策です。
これらの対策により、フロー管部分の騒音に対しては、かなり軽減ができます。
フロー管からウールボックスに水が落ちる場所への対策
メイン水槽からフロー管を通ってウールボックスから、濾過槽内へ海水が流れ込む部分でも騒音があります。こちらも塩ビパイプを輪切りにして、以下のように取り付けることによって、騒音を削減させることができます。
完全に音を取り除くことはできませんが、オーバーフロー水槽の騒音を軽減させる手段となります。
費用対策?
オーバーフロー水槽は高い買い物です。安いものでも数万円前後、高いモノでは数十万円になってきます。オーバーフロー水槽だけでなく、照明、プロテインスキマー、カルシウムリアクター、クーラーなどなど飼育に必要な機材を揃えていくとかなりの額になるのが現実です。
費用対策の考え方とは異なりますが、生体を死亡させないように、シッカリとしたシステムのオーバーフロー水槽を導入することが、長い目でみた場合に「お得だった」と費用対策につながると長年の飼育を通じてきて感じております。
水漏れ対策
スプラッシュのオーバーフロー水槽を採用する
ガラス製のオーバーフロー水槽は、長年使っているとガラスとガラスの接続面のシリコンが弱り剥がれてきます。ある日突然水槽が破裂して、リビングが風呂桶をひっくり返したように水浸しになる危険性があります。我が家の場合は某有名メーカーの水槽で導入10年目にして崩壊しました。
水槽崩壊による水漏れだけは絶対に避けたいというようであれば、スプラッシュのTOAプラスチック社製の重合接着水槽を選択するのがおすすめです。接着面に全く気泡が入らず見た目強度共に優れた高級水槽です。
損害保険にも加入済みなので、万が一水漏れがあったとしても保険会社が負担してくれます。損害保険に加入できているということは、損害保険会社が認めた強度のオーバーフロー水槽でもあります。
最近設置したスプラッシュのオリジナルオーバーフロー水槽は、以下より動画でご覧いただけます。
自ら損害保険の加入を検討する
インターネット上には、無料で保険の相談にのってくれる窓口があるので、水漏れ対策用に損害保険への入会検討や、万が一水漏れで損害賠償となってしまった場合については、無料で専門の法律家を案内してくれる無料相談サポートを活用するのがおすすめです。
配管は専門業者に依頼
上記スプラッシュの映像で、オーバーフロー水槽内の配管の様子もご覧いただけると思います。小型のオーバーフロー水槽であれば、個人でも調整可能ですが、1200サイズのオーバーフロー水槽になってくる場合は、専門店に依頼した方が安心です。
例えば初心者ではなかなかひらめかない発想になるかと思いますが、配管に遊び部分を持たせずに張り詰めた状態にしておくと、万が一地震が発生して水槽が大きく揺れた際に、配管結合部分が外れて水があふれ出してしまうというような事態に遭遇してしまうかもしれません。
水槽設置・配管専門店であれば、先々の事や部屋の周辺環境なども配慮して配管を実施してくれます。
設置したら動かさない
オーバーフロー水槽は、設置して水を張った状態から動かすことはまず無理です。水槽購入検討のタイミングから、部屋のどこに設置するのか?をよく検討しておく必要があります。
以下は私のリビングに設置しているオーバーフロー水槽です。壁ピッタリには設置していません。身体が半身で入るぐらいのスペースは確保しています。
例えば、壁ピッタリに設置してしまうと、水槽背面に電源コンセントがあり、水槽設置後に背面の電源プラグに器材を抜き差ししようと思っても、手が届かないという事が発生してしまうことがあります。
また、少し水槽の周辺には余裕を持たせておいた方が、コケ掃除などメンテナンスが楽に行えます。
ガラスオーバーフロー水槽の危険性
こちらの写真は、2015年4月に崩壊した我が家のオーバーフロー水槽です。見事にシリコンが剥がれているのが写真からご覧いただけると思います。2005年に新品で導入したオーバーフロー水槽だったので、約10年間利用していました。
オーバーフロー水槽が崩壊した原因は、ガラス水槽面を結合したシリコンの劣化です。オーバーフロー水槽が崩壊し、以下の損害を受けました。
- 床暖房が使い物にならなくなったため全てフローリングをはがして修理。
- フローリングも海水で傷んでしまったため、床暖房交換時に全て張替。
- シリコンが剥がれて水槽からあふれ出た海水がテレビ、ハードディスクレコーダーにかかり全て廃棄。
- あふれ出た海水は全て和室の畳が吸ってしまい和室の畳を全て張替。
- オーバーフロー水槽崩壊で発生した費用は損害保険に入っていないかぎりは全て自己負担。
ガラス製のオーバーフロー水槽を高層マンションに設置する際には、水漏れ対策用に損害保険への入会検討や、万が一水漏れで損害賠償となってしまった場合については、無料で専門の法律家を案内してくれる無料相談サポートを活用するのがおすすめです。
オーバーフロー水槽で海水魚、珊瑚、イソギンチャク飼育に必要な機材
オーバーフロー水槽で海水魚、珊瑚、イソギンチャク飼育を行う際に必要となる主な器材類は、以下の通りとなります。
- 1 照明
- 2 メイン水槽
- 3 水槽台(水槽キャビネット)
- 4 フロー管(配管類)
- 5 濾過槽
- 6 ヒーター
- 7 ウールマットボックス
- 8 濾材
- 9 プロテインスキーマ―
- 10 カルシウムリアクター
- 11 ポンプ
- 12 殺菌灯
- 13 クーラー
- 14 コンパネ
- 15 水漏れ対策シート
照明の選定について
珊瑚やイソギンチャクの飼育を行うのであれば、メタルハライドランプ(メタハラ)を利用した方が状態よく飼育できます(これは私の実体験を通じての記載なので、他の方は違った意見もあるかもしれません)。海水魚だけや、マリンプランツ(海藻・海草)の飼育であれば、LEDライトでも十分飼育が可能です。
メイン水槽の選定について
メイン水槽は大きく分けて、ガラス水槽とアクリル水槽に分かれます。
それぞれの特徴は以下の通りです。
ガラス水槽の特徴
メリット
- 見た目がクリアで綺麗。
デメリット
- 長年利用しているとガラスとガラスの接合面のシリコンが弱ってくるため強度に問題があるため、販売店とシッカリと相談を行いながら購入することをおすすめいたします。
- 重量がかなり重たい。
アクリル水槽水槽の特徴
メリット
- 水槽結合部分の強度が高く水漏れの心配が無い。
- ガラス水槽と比較すると軽いため移動が楽。
デメリット
- アクリル面に傷がつきやすい(ただし磨いて綺麗にすることも可能)。
水槽台(キャビネット)について
水槽台の種類には、木製でデザイン性にも優れたキャビネットと、デザイン性は劣るアングル型に大きく2種類に分かれます。
耐久性については、国内で販売されているキャビネットについては問題無いと思います。
キャビネットの選定の際には、多くの方々がデザイン性を重視されると思うのですが、10年単位でオーバーフロー水槽を回してきて感じるのがメンテナンスがしやすいか?というのが一番重要になってきます。
生体飼育において、一番視野に入るのはメイン水槽部分になりますが、生体維持にかかせない心臓部分は、水槽のキャビネット内に全て集約されてきます。
キャビネットの間に強度を保つ板があると、メンテナンスで濾過槽内のプロテインスキマーや、濾材等を取り出してメンテナンスしようとすると、邪魔でメンテナンスがし辛いです。
逆にキャビネットの間に強度を保つ板が無いと、とっても濾過槽無いのメンテナンスが楽です。
また、写真の通り、フレームだけのアングル台は、濾過槽内を広く使えるので、大きな濾過槽を設置できるというメリットもあります。
リビングに配置した際にデザインを考慮する方は、木製キャビネット。メンテナンス重視で初期コストを抑えたいと思う場合は、フレームだけのアングル台がおすすめです。
フロー管(配管類)について
配管類は、オーバーフロー水槽セットであれば必要な配管は含まれているので説明書の通り接続していけば、どなたでも(女性でも)簡単に配管可能です。
ただし、一番気にしないといけないのは、配管結合部分の水漏れです。配管をご自身で実施される際には、「これでもかっ!」と感じるほどシッカリと結合される事をおすすめいたします。
スプラッシュさん、コーラルラボさん、珊瑚堂さんにご相談すれば、オーバーフロー水槽の配管、設置を専門に行っているプロの業者を紹介してくれるので、「配管には自信が無い。」と感じたら、各ショップさんに早めに相談するのがおすすめです。
濾過槽について
濾過槽はとにかく広い方がおすすめです。広ければ内部にプロテインスキマーを入れたり、海藻を入れたリフジウム水槽も運用することができます。
ただし、クーラー、カルシウムリアクター、殺菌灯などをキャビネット内に配置したい場合は、これら器材が配置できるスペースが必要となってきますので、キャビネットにピッタリおさまった濾過槽を注文してしまうと、周辺機器類が入らない事態に陥ってしまいます。
逆に濾過槽はとにかく広く使いたいという場合は、キャビネットいっぱいに濾過槽の寸法を取り、濾過槽無いに水中ポンプを入れてしまい、周辺器材は全てキャビネットの外に出して配管を行うことも可能です。
我が家では以下のように、メイン水槽下部の濾過槽は、キャビネットいっぱいに確保して、周辺器材は全て配管で外に出して管理を行っています。
濾過槽は広くしておいた方が、生体にとっても、メンテナンスのしやすさにとってもおすすめです。
ヒーターについて
水槽内の温度が下がる冬場はヒーターは必須です。水槽サイズや水量によって、適切なヒーターのサイズが変わってきます。水槽に対して、小さ目のヒーターを選定してしまうと、冬場なかなか水槽内の温度が上がらず生体たちがダメージを受けてしまったり、いつまでも高熱なヒーターが稼働し続けてしまうことになってしまいます。
ヒーターは適切なサイズ。もしくはワンランク上のヒーターを導入するのがおすすめです。
ウールマットボックスについて
オーバーフロー水槽セットを購入すれば、ウールマットボックスはセットになって付いてきます。メーカーや店舗のオリジナルオーバーフロー水槽セットの内容によっても、ウールボックスの形状が変わってきます。
個人的には、スプラッシュさんのウールマットボックスが好きです。
ウールマットボックスは、メイン水槽から落下してくるゴミや汚れを受け止めるウールマットを配置する場所になります。
ウールマットは、切り売りよりも大きなサイズで自分でちぎって使うタイプを選定した方がコストを抑えて、長く利用することができます。
濾材について
濾材は、濾過槽無いでバクテリアを繁殖させ、水槽内の汚れを分解してくれる役割があります。ボール型の形状のものや、大き目の珊瑚の破片なども濾材の役割をします。
濾過槽無いに濾材を入れるボックスが無い場合は、濾材を入れるネットなども販売されているので、ネットでまとめて濾過槽内に入れるのがおすすめです。
私は濾過槽内に濾材を沢山入れすぎると、水の流れが滞留してしまう場所が生まれ、そこにデトリタスなどの汚れが蓄積してしまうことから、あまり多く入れすぎないようにしています。
プロテインスキーマーについて
プロテインスキマーは、目に見えないような微粒な汚れ(海水魚の糞、珊瑚、イソギンチャクの排泄物)を細かい泡で取り除くための機材です。海水魚、珊瑚、イソギンチャク飼育には必須の器材です。水槽のサイズによって、適切なサイズがありますので、小さすぎず、大きすぎず、適切なサイズのプロテインスキマーを選定する必要があります。
カルシウムリアクターについて
添加剤でカルシウムを水槽内で補う際には、カルシウムリアクターは不要ですが、珊瑚やイソギンチャク、特にハードコーラルの飼育を行う際にはカルシウムリアクターを導入した方がおすすめです。
カルシウムリアクターも水槽の大きさによって適切なサイズがありますので、選定の際には販売店と相談しながら導入することをおすすめいたします。
ポンプについて
ポンプは、濾過槽内の海水をメイン水槽側に戻す役割を果たす重要なアイテムです。濾過槽内の水に入れて使用する水中型と、濾過槽の外に出して使用する外置き型の2種類に大きく分かれてきます。
オーバーフロー水槽セットの場合は、水槽サイズにあったポンプが付属してきます。個別にポンプを購入する場合は、使用用途を満たす適切なサイズのポンプを選定する必要があります。
殺菌灯について
白点病予防にもなる殺菌灯は、海水魚を飼育する場合はあった方がよいアイテムです。こちらも水槽のサイズによって、殺菌灯のスペックが変わってきますので、水槽サイズにあった殺菌灯を選定する必要があります。
浄水器について
浄水器は、海水魚、珊瑚、イソギンチャクを長期飼育しようと思った場合には欠かせないアイテムです。水道水に含まれた苔の発生や魚の病気の原因ともなる亜硝酸塩や硝酸塩を除去し、生体飼育に適した水を作ることができます。
人工海水について
人工海水は、メーカーから様々な種類が発売されています。海水魚、珊瑚、イソギンチャク飼育に適した人工海水はどれか?を見極めた上で選定するのがおすすめです。
水槽用クーラーについて
クーラーは海水魚、珊瑚飼育において、必ず必要な器材です。水槽サイズによって、適切なサイズを選定する必要があります。水量に対してスペックが低いクーラーを選定してしまうと、夏の猛暑日は、一日中、毎日クーラーが稼働し、クーラーの故障で水槽内の温度が上昇、水槽崩壊になってしまったり、電気代が高くついてしまうような場合もあります。
必ず水槽サイズにあったクーラーを選定する必要があります。
コンパネについて
オーバーフロー水槽のキャビネットの下にコンパネ(板)を敷いておくと、オーバーフロー水槽の重みが床に伝わる際の力を分散させることができます。
コンパネはなくても問題ありませんが、リビングの床だと床暖房に余計な力が働いて上手く動作しなくなりそうで心配なため、私のオーバーフロー水槽ではコンパネを敷いています。
水漏れ対策シートについて
オーバーフロー水槽の設置場所の床が、フローリングだった場合、海水がフローリングに垂れるととっても傷んでしまいます。長年飼育していると、床に垂れた海水の影響でフローリングがボロボロに剥がれてきてしまいます。
フローリングを守るためにも、防水マットをコンパネの下に敷いておくと安心です。
電源タップについて
オーバーフロー水槽では、主に以下のような場所で電源が必要となってくるため、電源タップが必須となってきます。
- メインポンプ
- 水中ポンプ(パワーヘッド)
- 照明
- クーラー
- ヒーター
- 殺菌灯
- カルシウムリアクター(ポンプ)
- プロテインスキマー(ポンプ)
おすすめのオーバーフロー水槽について
オーバーフロー水槽の選択肢は以下のパターンになってくると思います。
なるべく安くオーバーフロー水槽を始めたい
カクレクマノミ飼育など、海水魚の飼育がメインで、まずはなるべく安くオーバーフローを始めたい場合は、インターネットからチャームの通販を利用するのがおすすめです。
初めからミドリイシなどの本格珊瑚飼育を実現したい
ミドリイシなど本格的な珊瑚飼育をオーバーフロー水槽で実現したい場合は、コーラルラボのトリトンシステムを採用した「Labo-Rium60」がおすすめです。
高層マンションや会社事務所で水漏れが心配…
価格が高くなりますが、TOAプラスチックの耐久性が高いアクリル水槽を採用しているスプラッシュのオーバーフロー水槽がおすすめです。
海水魚、珊瑚、イソギンチャク飼育関連機材、用品
海水魚飼育関連機材
水槽関連
水槽周辺機材関連
飼育用品関連
サンゴ飼育関連機材
サンゴの長期飼育に必要とされる機材
オーバーフロー水槽拡張機材
拡張機材
マリンアクアリウム飼育方法
海水魚、珊瑚(ソフトコーラル、ハードコーラル)、イソギンチャク、マリンプランツ(海藻、海草)の飼育方法について、以下のページでそれぞれまとめています。
マリンアクアリウム飼育機材
海水魚、珊瑚(ソフトコーラル、ハードコーラル)、イソギンチャク、マリンプランツ(海藻、海草)の飼育に必要な機材や用品などについて、以下のページでそれぞれまとめています。