水槽用ライブサンド、サンゴ砂の特徴、選定について

水槽用砂、ライブサンド、サンゴ砂の選定について

水槽用砂、ライブサンド、サンゴ砂の選定について

海水魚珊瑚イソギンチャクを飼育する際に、水槽の底面に敷く砂の選定についてです。底面に敷く砂には、バクテリアが付着していないサンゴ砂と、バクテリアがあらかじめ付着しているライブサンドの2種類があります。そもそも水槽内に砂って必要?という点とあわせて記載いたします。

水槽に敷く砂の必要性について

よく「そもそも水槽に砂が必要なのか?」と気にされる方がいます。ちなみに私は水槽に砂は敷いていません。よく水槽内に砂を敷くと浄化能力が向上すると様々な場面で記載されていたりしますが、はたして本当にそうなのか?と思ってしまいます。

っというのも、生物濾過の仕組みを水槽内のデータでちゃんと証明されているのを見たことがないためです。

っといいつつも、生物濾過についても簡単に説明すると以下の内容となります。

生物濾過とは?

  • 水槽内で発生する糞や死骸などの物質を除去する装置がプロテインスキマー
  • プロテインスキマーで除去しきれなかった有機物は、有害なアンモニア、亜硝酸へと変化。
  • 有害なアンモニア、亜硝酸を比較的健全な、硝酸塩へと変化させる事ができる仕組みが生物濾過であり、生物濾過を実現させる方法には、以下3つの方法がある。
  1. ライブロックを利用する
  2. ライブサンドを使用する
  3. リフジウムを利用する

っということです。

水槽内に砂があると、汚れが溜まりやすく掃除にとても手間がかかるので、私は水槽内には砂を敷かないベアタンクで維持を行っています。

以前は、ちゃんと水槽内でライブサンドを利用していた時期もありました

ライブランドの入れ替え手順

  1. 衣装ケースに水槽の海水を入れ、生体およびライブロックを全て移動させる。
  2. 90cm、60cm水槽に入っている海水を全てホースで吸い上げる。
  3. 90cm、60cm水槽に入っているサンゴ砂をスコップで全て取り出す。
  4. スコップだけだと全て取り出せないので、ある程度取り除いたところで水槽に真水を入れサイフォンの原理で真水ごと、残ったサンゴ砂を全て吸い上げる。
  5. 濾過層の海水も全てホースで吸い上げ、濾過層内にたまったデトリタスも真水で洗い流す。
  6. 90cm、60cm水槽に真水をなみなみ入れ、人工海水を投入しパワーヘッドで海水を作る。
  7. 海水が出来たタイミングで、新しく購入したライブサンドを90cm、60cm水槽へ投入する。ライブロックのみを水槽内に戻す。ライブサンドライブロックを投入すると、濾過層に海水が落ちるので、足りない分更に海水を足す。
  8. ポンプ、クーラーを稼働させ、新しい海水を水槽内に循環させる。
  9. 海水の濁りが無くなってきたところで、生体を水合わせしながら水槽内に投入していく。

ライブランドの入れ替え途中の水槽の写真

ライブランドの入れ替え後の水槽の写真

水槽用の砂の種類について

水槽用の砂の種類には、バクテリアが付着していない通常の「サンゴ砂」と、バクテリアが付着している「ライブサンド」の2種類が販売されています。チャームさんでは、「ライブサンド」の事を「ばくとサンド」と呼んで販売されています。

ライブサンドは、バクテリアが既に砂に付着しているため、水槽の立ち上がりが早くなるといった特徴があります。ただし、バクテリアが付着している分、通常のサンゴ砂よりも価格が高いといった特徴があります。

サンゴ砂について

サンゴ砂はバクテリアが付着していない砂です。水槽に入れる前に、真水では無く水槽内の海水でよく洗浄してから利用します。もしサンゴ砂を敷く場合は、パウダー状のサンゴ砂が白くて綺麗なので、おすすめです。

ライブサンドについて

ライブサンドは、サンゴ砂にバクテリアが付着したものです。バクテリアが付着しているので水槽の立ち上がりが早いとされています。通常のサンゴ砂と異なり、バクテリアが既に付着しているので、洗うことなくそのまま水槽内に入れることができます。

ライブサンドの粒のサイズと使用用途について

ライブサンドの粒のサイズは、以下の5種類に分類されます。

パウダー

パウダー状のサンゴ砂は、水槽内でチンアナゴや、ニシキアナゴ、サンゴ砂を口に入れて浄化してくれるベントス性のハゼなどを飼育している際に利用するサンゴ砂です。粒が細かく、自然の海を再現するのにもっとも適した綺麗な砂です。アマモ飼育の環境にも適しているサンゴ砂のサイズです。

自然界でアマモは砂地に主に生息しているため、パウダー、スモールサイズがおすすめです。もしくは、Lサイズ以上を購入し、水槽底面に大きな粒のサンゴ砂、ライブサンドで下地を作ってから、その上にパウダー、スモールサイズのサンゴ砂、ライブサンドを敷くという方法もあります。

サンゴ砂

ライブサンド

スモール

スモールサイズのサンゴ砂は、パウダー状よりも粒が少し大きくシッカリしています。ラージサイズや、LLサイズと組み合わせることにより、テッポウエビとハゼの共生を楽しむ飼育空間を作る事ができます。

なお、スモールサイズには、通常のサンゴ砂は無く、ライブサンドのみ販売されています。

ライブサンド

ミディアム

ミディアムサイズは、スモールサイズから更にサンゴ砂の粒のサイズが大きくなったサンゴ砂です。スモールサイズよりも、粒がシッカリしています。スモールサイズを選択するか、ミディアムサイズを選択するかについては、個人のお好みになってきます。

サンゴ砂

1リットル

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3リットル

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9リットル

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ライブサンド

ラージ

ラージサイズになると、サンゴ砂の粒の大きさが肉眼でもはっきりと把握できるぐらいのサイズとなってきます。水槽底面にサンゴ砂を敷き、パワーヘッドで水流を作った際に、水流の力で砂が水槽内に舞い上がってしまい、ライブロックに降りかかると、ライブロックがデスロックへと変化してしまいます。水槽内の水流が大きい場合は、サンゴ砂の粒のサイズを大きくすることによって、水槽内にサンゴ砂が舞い上がるのを防ぐことができます。

サンゴ砂

1リットル

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3リットル

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9リットル

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ライブサンド

1リットル

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3リットル

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6リットル

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9リットル

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18リットル

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LLサイズ

LLサイズは、ほぼサンゴの形状がはっきりとわかるサイズのサンゴ砂になります。水槽の底面に敷くというよりは、ネットなどに入れて、濾過槽内の濾過材として利用する人が多いサイズのサンゴ砂となります。

サンゴ砂

1リットル

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3リットル

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9リットル

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ライブサンド

XLサイズ

XLサイズは、LLサイズから更にサンゴの形状がはっきりとわかるサイズのサンゴ砂になります。サンゴ砂というよりは、サンゴの瓦礫といった印象です。水槽の底面に敷くというよりは、ネットなどに入れて、濾過槽内の濾過材として利用する人が多いサイズのサンゴ砂となります。

また、XLサイズにはライブサンド商品は無く、バクテリアが付着していないサンゴ砂のみとなります。

サンゴ砂

1リットル

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3リットル

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9リットル

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水槽サイズ別、サンゴ砂の必要量について

サンゴ砂や、ライブサンドを水槽内に敷く際に目安となる厚さと、購入量について記載します。

30cm水槽に必要なサンゴ砂、ライブサンドの量

30cm水槽内に3cmの厚さでサンゴ砂、ライブサンドを敷く際には、3リットルサイズのサンゴ砂、もしくはライブサンドが必要となってきます。

3リットルのサンゴ砂

3リットルのライブサンド

60cm水槽に必要なサンゴ砂、ライブサンドの量

60cm水槽内に5cmの厚さでサンゴ砂、ライブサンドを敷く際には、9リットルサイズのサンゴ砂、もしくはライブサンドが必要となってきます。

9リットルのサンゴ砂

9リットルのライブサンド

90cm水槽に必要なサンゴ砂、ライブサンドの量

90cm水槽内に4~5cmの厚さでサンゴ砂、ライブサンドを敷く際には、18リットルサイズのサンド砂、もしくはライブサンドが必要となってきます。

18リットルのサンゴ砂

18リットルのサンゴ砂商品は存在しないため、以下の9リットルのサンゴ砂を2つ購入する必要があります。

18リットルのライブサンド

水槽用の砂を購入するのであれば、ライブサンドの方が立ち上がりが早くおすすめです。水槽立ち上げ時には、ライブサンドの選定とあわせて、ライブロックも選定する必要があります

生物濾過を実現するために必要なもの

水槽内で生物濾過を実現するために必要な代表的なアイテムは、ライブロック、ライブサンド、リフジウムの3つになります。それぞれの詳細について、以下のページでご紹介しています。

ライブロック

状態が優れたスプラッシュのライブロック

状態が優れたスプラッシュのライブロック

関連記事:ライブロックの特徴、選定について

ライブサンド

水槽用砂、ライブサンド、サンゴ砂の選定について

水槽用砂、ライブサンド、サンゴ砂の選定について

関連記事:水槽用ライブサンド、サンゴ砂の特徴、選定について

リフジウム

自宅のリフジウム水槽

自宅のリフジウム水槽

関連記事:リフジウム水槽の特徴、選定について

生物濾過のご紹介は以上となります。生物濾過と並んで、水槽内の汚れなどの不要物を除去するための物理濾過について、以下のページでご紹介いたします。

関連記事:物理濾過とは?

海水魚、珊瑚、イソギンチャク飼育の濾過について

海水魚珊瑚イソギンチャク飼育で必要不可欠な仕組みが濾過です。濾過には大きく分けて物理濾過生物濾過の2種類があります。オーバーフロー水槽外部濾過水槽外掛け式濾過水槽上部濾過水槽の各濾過槽は、物理濾過生物濾過の役割を果たしています。

関連記事:海水魚、珊瑚、イソギンチャク飼育の濾過について

「水槽用ライブサンド、サンゴ砂の特徴、選定について」についてのご紹介は、以上となります。次は「水槽用ヒーターの特徴、選定について」ご紹介いたします。

関連記事:水槽用ヒーターの特徴、選定について

オーバーフロー水槽比較

海水魚珊瑚イソギンチャク飼育を行う上でおすすめなオーバーフロー水槽を一覧で、比較しやすいように以下のページでまとめています。

関連記事:オーバーフロー水槽比較

マリンアクアリウムの飼育機材、用品

海水魚珊瑚イソギンチャクマリンプランツ(海藻、海草)を飼育するにあたり、飼育する生体の種類によって、必要となる環境が異なってきます。特に初心者の方は、「どんな機材を揃えばよいのかわからない。」と思う方が多いかと思います。海水魚珊瑚イソギンチャクマリンプランツ(海藻、海草)の飼育を行う場合で必要となってくる飼育機材や用品、リフジウム水槽などについて飼育する生体のジャンル別に、以下のページでまとめています。

関連記事:マリンアクアリウムの飼育機材、用品

マリンアクアリウム飼育方法

海水魚珊瑚ソフトコーラルハードコーラル)、イソギンチャクマリンプランツ(海藻、海草)の飼育方法について、以下のページでそれぞれまとめています。

イソギンチャク

イソギンチャクの飼育

イソギンチャクの飼育

マリンプランツ(海藻、海草)

マリンプランツの飼育

マリンプランツの飼育

マリンアクアリウム飼育機材

海水魚珊瑚ソフトコーラルハードコーラル)、イソギンチャクマリンプランツ(海藻、海草)の飼育に必要な機材や用品などについて、以下のページでそれぞれまとめています。