生体の維持は基本的なところから

DSCF3920.jpgアンモニア→亜硝酸塩→硝酸塩→窒素、生物ろ過のサイクルです。生体の状態がよければあまり気にする必要は無い事かと思いがちですが、海水魚飼育にはとても重要な事です。海水魚飼育では、比重、温度、水質、この3点が適切に守られていれば生体は状態良く飼育できます。比重1.021~1.023の維持、温度30℃以下の維持、そして水質の維持です。

 

 

 

 


水槽の水質を低下させる要因は、残餌、魚の糞尿、生物の死骸などです。これらの多くは動物性タンパク質で構成されており、バクテリアにより分解されると、毒性の強いアンモニアに変化します。このアンモニアが水槽内に多く存在する状態が持続すると、クマノミやスズメダイなどのようにどんなに丈夫で飼育が容易とされる生体であっても調子を崩し、改善しないと死に至ります。水槽が立ち上がったばかりだと、生物ろ過が上手くいっていないため生体がすぐに死んでしまうのはこのためです。
生体に対して水槽サイズが大きいとアンモニアも希釈されるため、生体が死に至るまでの時間が長引きます。水槽が大きければ生体は飼い易く、また生体の数が少なければアンモニアが蓄積されるスピードが遅くなりますし、フィルター交換、清掃、水換えによって残餌、糞尿、死骸が除去できれば、アンモニアの発生も抑えられます。
アンモニアはバクテリアにより分解されると、亜硝酸に変化します。この亜硝酸も毒性が強く、更に分解されると硝酸塩に分解されます。硝酸塩まで分解されると毒性は低下しますが、蓄積されると生体にとっては良くありません。生体が弱ってきた際に水中に存在する白点虫に寄生されやすくなるのはこの毒性のためです。
硝酸塩も最終的にはバクテリアにより窒素となり無害化されますが、通常ろ過(外部式、上部式、サンプ)の場合、ここまで至るのは困難とされています。アンモニア→亜硝酸→硝酸塩への分解には酸素を必要とするバクテリアが行います。よってバクテリアが盛んに活動してもらうには、ふんだんな酸素供給が必要とされるのですが、硝酸塩から窒素への分解は酸素が供給される場所では行われません。この環境をバランスよく動作させるためには、ベルリンシステムやDSBなどの特殊な飼育手法が必要となってきます。
外部式、上部式、サンプによる生物ろ過を行う場合、酸素を供給する事によって硝酸塩までの分解を効率よく行う環境を整え、最後に蓄積される硝酸塩は、水換えによって排除する事になります。水換えを行うことにより、硝酸塩、ケイ酸、リン酸が取り除かれ、微量元素の比率も回復し、生体によい環境が戻ります。
生体が状態を崩す際は、意外と比重が維持できていないとか、水質が維持できていなかった事が多い気がします。文書にしてみると海水魚飼育は奥深いと改めて感じますが、生体が生きていくために必要な環境を毎日水槽を観察して確認し、提供できていれば飼育の手間はそれほどかからないと思います。
あの広い海の環境を水槽に作り出すには手間と時間がかかります。水族館が動物園と比較すると入場料が高いのは、明らかに維持費が高いためだと思います。
#電気代がすごそうですよね。。。

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生体の維持は基本的なところから” に対して 2 件のコメントがあります

  1. おはようございます。チビルです。
    生体の維持、すごいですね(@_@;
    頭が弱いのでちょっと流し読みしちゃいましたが(^_^;)#ゴメンナサイ
    AQUARIUMZONEさんの、水槽の住人たちへの大きな愛を感じます☆
    #話は違うのですが、先日、他のかたのブログで、
    #クマノミが弱るとイソギンチャクに食べられちゃうって
    #書いてあって超ショック(>_

  2. AQUARIUMZONE より:

    こんばんわ~。ご返信、遅くなりました。
    >#クマノミが弱るとイソギンチャクに食べられちゃうって
    クマノミは体表から出す粘液がイソギンチャクと同質らしく、イソギンチャクの刺胞が発動しないため、共生ができているようです。
    でも、体調を崩したクマノミは、体からの粘液が弱くなるのか、イソギンチャクに食されてしまうことがあるようです。
    でも不思議ですよね~、海にはあーんなに多くのお魚がいるのに、クマノミはイソギンチャクに入れるんですよ。自然界は不思議で興味深いです^^。

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