オーバーフロー水槽のメリット、デメリット

海水魚珊瑚イソギンチャク飼育に最適とされるオーバーフロー水槽ですが、メリットもあれば、デメリットもあります。オーバーフロー水槽には、様々な商品がありますが、厳密には同じオーバーフロー水槽であっても、各製品ごとにメリット、デメリットもあります。本ページでは、オーバーフロー水槽全般におけるメリットとデメリットについてまとめていきたいと思います。

メリット

オーバーフロー水槽の主なメリットは、以下の通りとなります。

  • 水量を多く確保することができる。
  • 高さを利用した水槽のサイズアップ(水量アップ)ができる。
  • 水槽上部のスペースを有効活用できる。
  • オーバーフロー水槽を連結して拡張させることができる。

それぞれのメリットについて、具体的に記載していきたいと思います。

水量を多く確保することができる。

水量を多く確保できることから生体に負担をかけずに飼育ができます。これが一番のメリットです。水槽のろ過システムには、上部ろ過水槽、外掛け式ろ過水槽、外部ろ過水槽、オーバーフロー水槽の4種類に大きく分けられます。それぞれのろ過システムを比較した場合、オーバーフロー水槽は、大きなろ過システムを水槽の下に配置できることから、同じ水槽サイズでのろ過システムを比較した場合、他の水槽よりも水槽内の水量を多く確保できます。各ろ過システムの違いについては、以下のページでまとめています。

関連記事:オーバーフロー水槽とは

高さを利用した水槽のサイズアップ(水量アップ)ができる。

オーバーフロー水槽のメリット

オーバーフロー水槽のメリット

上部濾過水槽や、外部濾過水槽で水量を増やすという事は水槽のサイズをとにかく大きくする必要があります。水槽を大きくするということは、水槽の設置スペースをより多く確保しなくてはなりません。その点、オーバーフロー水槽の場合は、メイン水槽と濾過槽が分離していることから、水槽設置の高さは取るものの、設置スペースの幅は小さくさせることができます。

上部濾過や外部濾過の場合は、濾過用の水槽が存在しないため、水量を多く確保したい場合は、メイン水槽自体のサイズを大きく拡大させなくてはなりません。そのため、オーバーフロー水槽と比較して余計な設置スペースを確保する必要があります。

水槽上部のスペースを有効活用できる。

上部濾過水槽であれば、上部に設置する濾過槽、外部濾過であればメイン水槽と接続するホースのつなぎ目などが水槽上部にどうしても現れてきてしまいます。

その点、オーバーフロー水槽は、水槽上部が丸々確保できることから、特に珊瑚やイソギンチャク飼育の場合、飼育に適した照明をスペースをフル活用して設置することが可能です。

オーバーフロー水槽を連結して拡張させることができる。

オーバーフロー水槽は、連結させて水槽を拡張させることができます。よくアクアリウムショップの水槽は、一見沢山の水槽が並んでいるように見えますが、実は全てオーバーフロー水槽として一つにつながっているといった事がよくあります。

オーバーフロー水槽を連結させた簡単なイメージを描いてみました。

連結オーバーフロー水槽の概要イメージ

連結オーバーフロー水槽の概要イメージ

オーバーフロー水槽を連結させることによって、以下のようなメリットがあります。

といったようなメリットがある反面、メンテナンス性が悪いといったデメリットもあります。連結オーバーフロー水槽については、以下のページでまとめています。

関連記事:連結オーバーフロー水槽とは?



デメリット

オーバーフロー水槽の主なデメリットは、以下の通りとなります。

  • 水の音がうるさい。
  • 初期費用がかかる。
  • 維持費用がかかる。
  • 水漏れの危険性が高い。
  • 設置時の配管が面倒。
  • 動かせない。
  • 撤去にお金がかかる。

音がうるさい

オーバーフロー水槽は、メイン水槽と濾過槽が分離しているため空気との接触点が増えます。例えばメイン水槽からフロー管を通じて水が下に落下するポイントや、濾過槽に落下した水が、濾過槽に流れ出すポイントなどは海水と空気が触れ合うポイントとなるため、音が出やすくなります。音を減らす手段はあるものの、完全に音を消す事は不可能です。

対策

オーバーフロー水槽で「音が気になる」という点は、避けては通れない問題です。「夫婦喧嘩がリビングに設置したオーバーフロー水槽の音に飛び火した。」なんて事を、知り合いのアクアリストに聞いた事もあります。オーバーフロー水槽の音対策については、以下のページにまとめています。

関連記事:うるさいオーバーフロー水槽の消音対策

初期費用がかかる

オーバーフロー水槽は、上部濾過水槽、外部濾過水槽と比較してとても値段が高いです。オーバーフロー水槽を購入する際には、シッカリと事前検討を行い、購入するのがおすすめです。以下のページで、オーバーフロー水槽購入にあたり、おすすめで人気のオーバーフロー水槽セットが比較検討できるようにまとめています。

関連記事:オーバーフロー水槽比較

維持費用がかかる

オーバーフロー水槽は、主に以下の電源を利用します。メインポンプ、水中ポンプ、殺菌灯、カルシウムリアクター(ポンプ)、プロテインスキマー(ポンプ)を利用する場合は、24時間稼働させることになるため、電気代がかかってきます。

ただし、生体の維持は安定するので、生体を次から次へと購入する機会がは、減るかもしれません(我慢できずに買ってしまう時もあります…)。海水魚珊瑚イソギンチャク飼育をする際に、かかってくる初期費用、維持費用については、以下のページでまとめています。

関連記事:海水魚、珊瑚、イソギンチャク飼育にかかる初期費用と維持費用

対策

オーバーフロー水槽は、お金がかかるシステムであることから、購入前の事前検討が必要です。初心者の方でとにかく価格をおさえて購入したいと思う場合は、サポート体制がしっかりとしているチャームが一番おすすめです。

初心者の方におすすめのオーバーフロー水槽セットと、人気でおすすめのオーバーフロー水槽セットについては、以下のページにまとめています。

水漏れの危険性が高い

水量がとっても多いために水槽が崩壊して水が溢れ出すと部屋が大変なことになります。特にマンションにお住まいの場合、下の階まで海水が浸って漏れてしまった場合などは、損害賠償責任を問われる事態にも陥ります。実際にオーバーフロー水槽が崩壊し、我が家で水漏れが発生した時の様子については、以下のページでまとめています。

関連記事:オーバーフロー水槽は水漏れの危険性が高い

対策:その1

ガラス製のオーバーフロー水槽は、長年使っているとガラスとガラスの接続面のシリコンが弱り剥がれてきます。ある日突然水槽が破裂して、リビングが風呂桶をひっくり返したように水浸しになる危険性があります。我が家の場合は某有名メーカーの水槽で導入10年目にして崩壊しました。

水槽崩壊による水漏れだけは絶対に避けたいというようであれば、スプラッシュのTOAプラスチック社製の重合接着水槽を選択するのがおすすめです。接着面に全く気泡が入らず見た目強度共に優れた高級水槽です。

損害保険にも加入済みなので、万が一水漏れがあったとしても保険会社が負担してくれます。損害保険に加入できているということは、損害保険会社が認めた強度のオーバーフロー水槽でもあります。

最近設置したスプラッシュのオリジナルオーバーフロー水槽は、以下より動画でご覧いただけます。

対策:その2

インターネット上には、無料で専門の法律家を案内してくれる無料相談サポートがあるので、万が一水漏れ事故が発生してしまった場合は、問い合わせは無料なので、連絡してみるのがおすすめです。また、オーバーフロー水槽設置時に、水漏れが心配な場合は、損害保険への入会がおすすめです。

関連記事:マンションや会社事務所など水槽の水漏れに備えた損害保険

設置時の配管が面倒

上部濾過槽や外部濾過槽の場合、特に大きな配管はありませんが、オーバーフロー水槽の場合、メイン水槽と濾過槽を配管でつなぎあわせなくてはなりません。配管をシッカリ設置しないと、水漏れにもつながってきます。ただし、最近のオーバーフロー水槽セットは、女性でも簡単に組み立てができるタイプが多いので、複雑な配管などを自ら実施しない場合は、簡単に組み上げることができます。オーバーフロー水槽を自作で組み上げる方のために、以下のページで、オーバーフロー水槽の配管パーツについてまとめています。

関連記事:オーバーフロー水槽自作用配管パーツと工具

対策

小型のオーバーフロー水槽であれば、個人でも調整可能ですが、1200サイズのオーバーフロー水槽になってくる場合は、専門店に依頼した方が安心です。例えば初心者ではなかなかひらめかない発想になるかと思いますが、配管に遊び部分を持たせずに張り詰めた状態にしておくと、万が一地震が発生して水槽が大きく揺れた際に、配管結合部分が外れて水があふれ出してしまうというような事態に遭遇してしまうかもしれません。生体の販売を行っている店舗よりも、水槽設置・配管専門店の方が、先々の事や部屋の周辺環境なども配慮して配管を実施してくれます。

動かせない

メイン水槽に濾過水槽。メイン水槽と濾過槽を接続する配管…オーバーフロー水槽の場合は、一度水槽設置を行うと重量も相当ありますので移動させるのが大変です。水が入っている場合は到底動かす事は不可能です。また、引っ越し時にオーバーフロー水槽を動かす場合は、配管を外して、引っ越し先で更に配管を接続しなおさなくてはならないため、かなりの重労働になります。

対策

オーバーフロー水槽は、設置して水を張った状態から動かすことはまず無理です。水槽購入検討のタイミングから、部屋のどこに設置するのか?をよく検討しておく必要があります。オーバーフロー水槽は、設置時に壁ピッタリに設置してしまうと、メンテナンスがとても大変です。身体が半身で入るぐらいのスペースは確保して設置するのがおすすめです。

例えば、壁ピッタリに設置してしまうと、水槽背面に電源コンセントがあり、水槽設置後に背面の電源プラグに器材を抜き差ししようと思っても、手が届かないという事が発生してしまうことがあります。

また、少し水槽の周辺には余裕を持たせておいた方が、コケ掃除などメンテナンスが楽に行えます。

撤去にお金がかかる

オーバーフロー水槽を撤去する際には、大型の粗大ゴミ扱いになってくるため、捨てるのにもお金がかかってきてしまいます。

対策

オーバーフロー水槽など、不要となったアクアリウム機材の賢い撤去方法について、以下のページにまとめてみました。

関連記事:不要な水槽などアクアリウム機材の賢い撤去方法

「オーバーフロー水槽のメリット、デメリット」についてのご紹介は、以上となります。次に「アクリル、ガラス水槽のメリット、デメリット」についてご紹介いたします。

関連記事:アクリル、ガラス水槽のメリット、デメリット

オーバーフロー水槽が全てでは無い

水槽システムの最高峰と言われるオーバーフロー水槽。特にマリンアクアリウムにおいて、海水魚珊瑚イソギンチャクの飼育を行う際には、オーバーフロー水槽が最適とされています。しかし、マリンアクアリウムを楽しむ愛好家の中には、外掛式濾過水槽上部濾過水槽海水魚を飼育したり、外部濾過水槽海水魚珊瑚イソギンチャクを飼育される方も沢山います。私自身も上部濾過水槽からマリンアクアリウムを開始し、その後外部濾過水槽へ切替、最終的にはオーバーフロー水槽へと切替を行っていきました。詳細は以下のページでまとめています。

関連記事:オーバーフロー水槽が全てでは無い

初心者向けオーバーフロー水槽、外部濾過水槽

海水魚珊瑚イソギンチャクの飼育は、海の中の生き物である事から、どの生体も飼育する事はできたとしても、長期飼育する事が難しく、初心者向けのオーバーフロー水槽外部濾過水槽としてご紹介してしまってよいのか、愛好家の立場で悩ましいところであるのですが、海の中の生物を家庭の水槽で飼育してみたいと思う方のために、初心者向けの水槽としてご紹介させていただきます。詳細は以下のページでまとめています。

関連記事:初心者向けオーバーフロー水槽、外部濾過水槽



オーバーフロー水槽比較

海水魚珊瑚イソギンチャク飼育を行う上でおすすめなオーバーフロー水槽を一覧で、比較しやすいように以下のページでまとめています。

関連記事:オーバーフロー水槽比較

マリンアクアリウムの飼育機材、用品

海水魚珊瑚イソギンチャクマリンプランツ(海藻、海草)を飼育するにあたり、飼育する生体の種類によって、必要となる環境が異なってきます。特に初心者の方は、「どんな機材を揃えばよいのかわからない。」と思う方が多いかと思います。海水魚珊瑚イソギンチャクマリンプランツ(海藻、海草)の飼育を行う場合で必要となってくる飼育機材や用品、リフジウム水槽などについて飼育する生体のジャンル別に、以下のページでまとめています。

関連記事:マリンアクアリウムの飼育機材、用品

マリンアクアリウム飼育方法

海水魚珊瑚ソフトコーラルハードコーラル)、イソギンチャクマリンプランツ(海藻、海草)の飼育方法について、以下のページでそれぞれまとめています。

イソギンチャク

イソギンチャクの飼育 イソギンチャクの飼育

マリンプランツ(海藻、海草)

マリンプランツの飼育 マリンプランツの飼育

マリンアクアリウム飼育機材

海水魚珊瑚ソフトコーラルハードコーラル)、イソギンチャクマリンプランツ(海藻、海草)の飼育に必要な機材や用品などについて、以下のページでそれぞれまとめています。